『 健康な体づくりについて 』

南記念クリニック  南 圭祐

何歳になっても健康は大事であり、健康のための体づくりは日々の生活によって、もたらされます。体づくりには、運動・休養・栄養の3つのバランスが重要になります。

〜運動〜

今回は「運動」に目を向けて、お話しさせていただきます。

よく「ウオーキングをしているけど、痩せない」など相談されることがあります。

私たちの体は、消費カロリーと摂取カロリーで構成されており、単純に消費カロリー>摂取カロリーとなれば、体重は痩せます。

(総)消費カロリーとは、あなたの1日の活動レベルを想定した1日の総消費カロリー量を指します。

年齢を重ねると基礎代謝、活動レベルも低下し、消費カロリーも低下してしまいます。

よく目にするのが、ランニングのみで体重を減少させようとする人です。

脂肪1㎏を消費するのに必要なエネルギー(カロリー)は、9kcal×1000g×80%=約7200kcal程度となります。

30分程度毎日ランニングしても1kg落とすのに1カ月かかる計算です。

普通の速度でウオーキングをすると、毎日1時間ウオーキングしても、約44日かかります。ランニングのみ、もしくはウオーキングのみで消費カロリーを得ることは効率が悪いことが分かります。

では、どうしたら効率がいいのでしょうか?

答えは、基礎代謝、活動レベルどちらも上げることです。有酸素運動だけでなく、筋力トレーニングを導入することが近道になります。

筋力トレーニングがダイエットに良いといわれる理由は、筋肉量を増やすことによって基礎代謝が上がるからです。筋肉は体を動かすためのエンジンのような役割を持っており、筋肉量が多いほど基礎代謝が上がります。基礎代謝が上がると効率良くエネルギーを消費できるようになるため、1日の消費カロリー量を増やすことができるのです。ダイエットの基本は、摂取するカロリー量よりも多くカロリーを消費することなので、筋力トレーニングによって筋肉量を増やし、基礎代謝を上げることは効率的なダイエットにつながるでしょう。基礎代謝は加齢とともに低下するため、意識的に筋肉量を維持しなければ、年齢とともに太りやすい体質になってしまいます。

筋肉量を維持する為に体を構成する大きな筋肉を刺激することが大事となるでしょう。お勧めなのは、太ももの代表的なトレーニングの1つ「スクワット」になると思います。

少しずつ知識を付けるだけで、日々の生活を変えることができ、結果につながってくると思います。

諦めずにコツコツ、一緒に健康な体づくりをしていきましょう。