開けない夜はない

宮薗クリニック 宮薗 尊仁

明けましておめでとうございます。 コロナ一色に染まった昨年。戦々恐々とした日々を過ごされたと思います。 今回は、新型コロナウイルス感染症についての指宿医師会での取り組みについてお伝えします。
① 新型コロナウイルス感染症対策会議 医師会主催の新型コロナウイルス感染症対策会議を昨年13回行いました。指宿保健所、市健康増進課、市旅館組合、指宿医療センター、指宿医師会が主な構成組織です。県や市の感染者状況を見据えつつ、諸問題に対して情報共有と対応策を検討し、絶えず連携強化を図っています。
② PCR検査体制の構築 全国の中でも指宿医師会は、いち早くほとんどの医療機関でPCR検査ができる体制を整えました。体制を構築したことにより、市内医療機関でのクラスタ-を早く収束させることができました。インフルエンザの流行時期を迎え、全国でもほとんどの医療機関で検査・診療体制を構築できるよう厚生労働省、日本医師会は進めています。指宿はこの検査・診療体制は既に整っています。
③ 市内医療機関でのクラスター発生対応 クラスターが報告された8月14日には、家族など濃厚接触者のPCR検査を医師会会員で開始し、翌日には発生医療機関に入り、県医師会の感染症対策班と共に、患者の状態把握、感染区域と安全区域の徹底確認、感染対策の評価と強化の体制づくり、現場が必要とする援助の抽出を行いました。市民の皆さんには大変ご心配をお掛けしましたが、医療機関のスタッフ、サポート機関が一丸となって対処し、医療機関外での感染拡大に歯止めをかけられました。
④ 旅館組合、介護施設との研修・意見交換 宮田敬博副会長の主導のもと、新型コロナウイルス感染症の研修を旅館組合員、介護施設管理職員などを対象に行い、その後、意見交換を行いました。研修前のアンケートでは不安な点が多いとの意見が大半でしたが、意見交換後は十分に注意しながら対応していけるという意見をいただきました。 医療機関、介護施設に対して、安全に防護服の着脱ができるよう、指宿医療センター感染コントロールチーム監修による防護服着脱の動画を配布しました。 以上、新型コロナウイルス感染症に対する指宿医師会の活動です。
冬期は新型コロナウイルス感染症の大流行が危惧されますが、これまでも人類は感染症と対峙し、克服してきました。今年、ワクチン普及が期待されます。 明けない夜はありません。
皆さんにとってこの1年がいい年になりますように。