『 うつ病について 』

赤崎病院 赤崎 安隆

うつ病は特別な人がかかる病気ではなく、誰でもかかる可能性があります。心身のエネルギーを低下させ、いろいろな病気の原因になったり、病気を悪化させたり、最悪の場合は自殺の恐れもあります。心配や過労・ストレスが続いたり、孤独や孤立感が強くなったり、将来への希望がないと感じた時などにかかりやすくなります。

うつ病は早期発見・早期治療が大切です。しかし、長く続くこともあり、その場合は辛抱強く治療することが大切です。自分で気付くうつ病の兆候は

①憂うつな気分

②何事にも興味が湧かず楽しくない

③疲れやすく元気がない

④気力・意欲・集中力の低下

⑤寝つきが悪く朝早く目がさめる

⑥食欲がなくなる

⑦人に会いたくない

⑧心配事が頭から離れず考えが堂々巡りする

⑨失敗や悲しみなどから立ち直れない

⑩自分を責めてしまう、などです。

また、周囲が気付く兆候として

①以前と比べて表情が暗く元気がない

②体調不良を訴える

③仕事や家事のミスが増える

④周囲との交流を避けている

⑤遅刻・早退・欠勤の増加

⑥趣味やスポーツ・外出をしなくなる

⑦飲酒量が増える、などです。

うつ病の治療の基本は心身の休養と服薬です。ゆっくりと休み、医師の指示どおりに薬を飲むことで回復していきます。さらに、家族や身近な人が、うつ病の人への接し方のポイントを理解して、療養生活の支援を行うことが早期回復のために必要です。

接し方のポイントとしは

・十分に休養するように勧め、休める環境づくりをする

・本人の話をよく聞く

・治る病気だと伝える

・安易に励まさない

・無理に気晴らしに誘わない

・重要な決定はひとまず延期し、回復してから決めるようにアドバイスする

・温かく見守り、自殺のサインに気をつける

・受診や服薬を続けられるようにサポートする

などです。

また、自分でうつ病の兆候に気付いていない場合もあります。

その時は次の質問をするとよいでしょう。

●この1カ月間、気分が沈んだり憂うつな気持ちになったりすることがよくありましたか?

●この1カ月間、物事に対して興味がわかない、心から楽しめない感じがよくありましたか?

と質問するとよいでしょう。両方「はい」であればうつ病の可能性があります。その他に、眠れなくなったり食欲がなくなったりすることもよくあるので、そのような状態が続く場合はうつ病の可能性を考えてみてください。うつ病が疑われたら精神科・心療内科・かかりつけ医などに相談してください。