『 減塩のこつ 』

福元医院  福元 良英

人間の食塩摂取量は石器時代の1日1~2グラム以下から10グラム以上へと増えています。このため高血圧症が増え、それに伴う脳卒中や心臓病・腎臓病などが増加しています。また、食塩の過剰摂取は高血圧を介さず直接心血管病の原因になりますので、高血圧の患者さんに限らず減塩は大切です。厚労省の塩分摂取目標量(2020年版)として成人1日当たり男性7.5g未満、女性6.5g未満と設定されています。減塩のこつを紹介します。

  • 調味料「食塩」の量を減らす

料理本などでよく使われる表現として「少々」と「ひとつまみ」があります。一般的には親指と人さし指の指2本でつまんだ塩の量を「少々」、親指・人さし指・中指の指3本でつまんだ量を「ひとつまみ」とされています。食塩の量は「少々」で約0.5グラム、「ひとつまみ」で約1グラムです。「ひとつまみ」から「少々」へ減らしましょう。スーパーなどで見かける赤いキャップの食卓塩では一振りで塩分約0.1グラムが出てくるので10振りで約1グラムになります。食卓塩の振り出しを5回から3回へ、3回から1回へと減らすと減塩につながります。しかし一気に減塩を頑張り、何もかも薄味にすると食欲が減退して長続きしません。少しずつ薄味にしていくことによって、味覚はだんだんと慣れてくるものです。コツコツと減らしていくことが最大のこつです。

  • しょうゆを減らす

日本人が1日に摂取するしょうゆの量は平均12.2グラム(小さじ2杯分・塩分にして1.8グラム)だそうです。かけしょうゆ・つけしょうゆを減らしましょう。なんにでもしょうゆをかけることが習慣になっている方は減塩しょうゆやポン酢に変えることも試してください。また、代わりに酢やレモンなどの酸味を利用したり、ネギ・三つ葉・ショウガなどの香味野菜、カレー粉や七味などの香辛料でアクセントをつけたりするのもお勧めです。にぎりずしを食べる時にしょうゆをシャリ側(ご飯側)につけるとネタ側につけた時よりしょうゆの量は10倍になります。

  • 汁物を減らす

麺類の汁の食塩量は5~6グラムです。半分残すと約3グラムの減塩になります。みそ汁はおわん1杯(約150ml)に約2グラムの塩分が含まれています。薄いみそ汁はおいしくないですね。そこで、みそ汁をお玉に1杯(約60ml)に減らすと食塩摂取量は約半分です。具たくさんにしてかさ増しすれば見た目の少なさは緩和されます。季節の野菜を多く入れると不足しがちな野菜が取れるだけでなくうまみが加わりおいしくいただけます。最後に、加工食品には栄養成分表が記載されているので食べる前に一読してください。